東証指数算出要領
(J-Stock Index編)
2014 年 6 月 2 日版
株式会社 東京証券取引所
2014年6月2日発行
目次
変更履歴...3
はじめに...4
Ⅰ. 株価指数概要...4
Ⅱ. 指数の算出...4
1. 概要...4
2. 算出式...4
3. 採用価格...4
4. 指数用株式数...5
5. 定期選定...5
Ⅲ. 基準時価総額の修正...5
1. 修正対象となる事項...6
2. 修正方法...7
Ⅳ. その他...9
1. 公表、基礎情報の提供...9
2. 利用許諾...9
3. 免責...9
4. 問い合わせ先...9
変更履歴
公表日 変更内容
2013/8/13 ・新株予約権の無償割当てによる増資(いわゆるライツ・オファリング)に関する指数 用株式数の取扱いを追加いたしました。
2014/3/25 ・問い合わせ先等を修正しました。
2014/6/2 ・算出対象の追加及び除外(株式移転等)に係る記載を修正いたしました。
はじめに
・ 本資料では、株式会社東京証券取引所(以下「東証」という。)が算出・配信を行う、 J-Stock Indexに関する算出方法等示す。ただし、本資料に記載のない事 象が発生した場合や本資料の方法による算出が困難と東証が判断した場合は、東証が適 当とみなした処理方法により算出することがある。
・ 本資料は東証の著作物であり、本資料の全部又は一部を、いかなる形式によっても、東 証に無断で複写、複製又は転載することはできない。本資料は、指数への理解を高める ために作成された資料であり、有価証券の売買等に関する勧誘等を行うためのものでは ない。また、東証は、本資料を利用される方が、本資料に記載された情報を利用したこ とにより発生するいかなる費用又は損害等について、その責めを負わない。
・ J-Stock Indexについては、配当なし株価指数のみ算出する。
Ⅰ. 株価指数概要
・ J-Stock Indexは、JASDA Q市場 に上場している内国普通株式で構成 されるJASDAQ INDEX算出対象か ら、各 銘柄の時価総額と売買代金を勘案し て選定した100銘柄を算出対象として選定した株価指数である。
・ 基準日は2002年(平成14年)2月28日、基準値は1000.00ポイントとする。
Ⅱ. 指数の算出 1. 概要
J-Stock Indexは時価総額加重方式により算出される株価指数である。指数値の 単位はポイントで小数点以下第2位まで表示する。(小数点以下第3位四捨五入)
2. 算出式
指数値 =
算出時の指数用時価総額 基準時価総額
× 基準値
∗ 算出時の指数用時価総額 = (各銘柄の指数用株式数 × 採用価格)
3. 採用価格
・ J-Stock Indexを算出する際の採用株価は、次の順序で採用する。
①特別気配又は連続約定気配、②約定値段、③約定値段又は特別気配がない場合は指数 用基準値段(①新株落理論値段、②前日以前で直近の特別気配値段又は連続約定気配値 段、③前日以前で直近の約定値段の順序で採用)
4. 指数用株式数
・ 指数用株式数は、指数用上場株式数に浮動株比率を乗じたものである。
各銘柄の指数用株式数=各銘柄の指数用上場株式数×各銘柄の浮動株比率
・ 指数用上場株式数は、基本的には上場株式数と等しいが、株式分割等のコーポレートア クションによっては株式数が異なることがある。例えば、株式分割の場合、上場株式数 は効力発生後の変更上場日に変更し、指数用上場株式数は権利落日に変更しているため、 一時的に一致しない。
・ 浮動株比率については、別紙に定める。なお、J - Stock Indexは浮動株反 映を行っておらず、浮動株比率は便宜上1.00としている。
5. 定期選定
・ 定期選定は、毎年11月最終営業日に実施する。(9月最終営業日を基準日とし、基準日 時 点にお いてJ ASD AQ IND EXの 算出対 象を 選定対 象とす る。定 期選定 の結 果は11月第5営業日に公表する。)
・ 定期選定の基準日より遡って直近 1 年間の売買代金の合計額の順位がJ-Stock Index選定対象銘柄の中で上位200 位以上、かつ、基準日時点における時価総額 又は直近6か月における時価総額の平均額が100 億円以上の銘柄の中から、時価総額 の大きい順に上位100 銘柄をJ-Stock Indexの算出対象とする(選定の結 果、100銘柄に満たない場合がある)。
・ 定期選定の基準日において、上場後 1 年未満の銘柄については、基準日より遡って上 場日までの売買代金の合計額とし、基準日時点における時価総額は200 億円以上とす る。
・ 定期選定以外での算出対象追加は行わない(J-Stock Indexの算出対象が 株 式移転 等のた め上場 廃止と なり、 当該株 式移転 等に 伴う新 設会社 等が速 やかに JA SDAQ市場に新規上場する場合を除く)。
Ⅲ. 基準時価総額の修正
J-Stock Indexの算出において、算出対象銘柄の増減や増資など市況変動に よ らない時 価総額 の増減 が発生す る場合 は、そ の連続 性を維持 するた め、次 に示すと お り 基準時価総額を修正する。
1. 修正対象となる事項 (1)算出対象の追加及び除外
修正を要する事項 修正日 修正に使用する株価 追
加
毎年11月の定期選定 変更日 修正日の前営業日の
株価 J-Stock Indexの算出対象が株式移転等の
ため上場廃止となり、当該株式移転等に伴う新設会社等 がJ-Stock Indexに追加される場合
新規上場日(注1) 基準値段
除 外
上 場 廃 止
J - S t o c k I n d e x の 算 出 対 象 が 株 式 移 転等 のため上場 廃止となり 、当該株式 移転等に 伴 う 新 設 会 社 等 が J - S t o c k I n d e x に 追 加される場合
当 該 新 設 会 社 等 の 新 規上場日(通例、上場 廃止日の3営業日後)
(注1)
上 場 廃 止 日 の 前 営 業 日の株価(注2)
上記 以外(合併 ・株式交換 において非 存続会社 と なる場合等)
上場廃止日 修 正 日 の 前 営 業 日 の 株価
整理銘柄への指定 整 理 銘 柄 へ の 指 定 日 (注3)の4営業日後
修 正 日 の 前 営 業 日 の 株価
JASDAQから市場第一部、市場第二部又はマザーズ への上場市場変更
変更日 修 正 日 の 前 営 業 日 の 株価
毎年11月の定期選定 変更日 修 正 日 の 前 営 業 日 の 株価
注1:新規上場日が休業日の場合、翌営業日に繰り下げる。
注2:上場廃止日から除外日の前営業日までの間は、上場廃止日の前営業日の株価を用いて指数を算出す る。
注3:整理銘柄への指定日が休業日の場合、翌営業日に繰り下げる。
(2)指数用株式数の変更
修正を要する事項 修 正 日 修正に使用する株価
公募増資 変更(追加)上場日(払込期日の翌日) (注1)
修正日の前営業日の株価
第三者割当増資 変更(追加)上場日(払込期日の2営業 日後)の5営業日後
修正日の前営業日の株価
株主割当増資 権利落日 1株当たり払込金
新株予約権の行使 行使された日の翌月末(最終営業日) 修正日の前営業日の株価 優先株等の転換 転換された日の翌月末(最終営業日) 修正日の前営業日の株価 自己株式消却 自 己 株 式 が 消 却 さ れ た 日 の 翌 月 末
( )
修正日の前営業日の株価
修正を要する事項 修 正 日 修正に使用する株価 合併・
株式 交換
他 の 東 証 で 算 出 す る 指 数 対 象 銘柄(注 2)を非存続会社とする 場合(東証で算出する指数対象 銘柄の算出対象同士の合併・株 式交換)
非存続会社の上場廃止日 修正日の前営業日の株価
上記以外 変更(追加)上場日(効力発生日) 修正日の前営業日の株価 新 株予約 権の無 償割当 てによ る増資 (注
3)
権利落日 1株当たり払込金
会社分割(吸収分割) 変更(追加)上場日(効力発生日) 修正日の前営業日の株価 その他の調整(注4) 当該情報が「所報で公 表された日」
の当月末又は翌月末
修正日の前営業日の株価
注1:変更(追加)上場日が休業日の場合、翌営業日に繰り下げる。(以下同じ)
注 2:東証で算出する指数対象銘柄は、内国普通株式、内国優先出資証券、内国参加型種類株式、単独 上場外国株式、REIT。
注 3:新株予約権の無償割当てによる増資(いわゆるライツ・オファリング)については、権利付最終 日の指数用上場株式数に、1 株につき割当てられる新株予約権の個数を乗じた株式数を増加させ る。
注4:例えば、「新株予約権付社債等の発行会社が株式分割を実施した場合」、「株式分割、株式併合、株 主割当の際に、株式分割等の比率に基づき算出された株式数と効力発生日以降に確定する株式数 に差異が生じた場合」、「既に指数の算出に反映済みの内容について、上場会社から事後の訂正が あった場合」など。
注5:株式分割、株式併合など、株式数の増加(減少)に応じて株価を修正する場合には、時価総額の 変動がないため、基準時価総額は修正しない。
(3)元データ
・ 基準時価総額の修正事由やその内容、変更日等に関する元データは、東証が発行会社 からの報告等を基に日々公表している「所報」から採取する。
・ なお、上記の基準時価総額の修正事由に関して、発行会社が報告内容を訂正した場合 でも、既に算出・公表した指数の値について過去に遡って修正することは 行 わ ない 。 2. 修正方法
(1). 修正方法
・ 指数の連続性が維持されるよう、次の算式により基準時価総額を修正する。
算式 =
前営業日の時価総額 旧(修正前)基準時価総額
=
(前営業日の時価総額 ± 修正額) 新(修正後)基準時価総額
∗ 修正額=指数用株式数の増加(減少) × 修正に使用する株価 したがって、
(2). 修正例
・ 仮に、旧基準時価総額を20兆円、前日の時価総額を400兆円とすれば、前日のJ-S tock Indexは、
となる。
・ 仮に、A銘柄の指数用株式数が公募増資のため1億株増加し、前日終値が2,000円だ ったとすれば、修正額は1億株×2,000 円=2,000 億円となる。よって、新基準時価総 額は、
となる。
・ 次のとおり、今日のJ-Stock Indexの値は、算出対象すべてに株価の変 化がなければ、前日と変わらずの 2000.00 ポイントとなる。(このように、基準時価総 額の修正によって、公募増資による時価総額の増加の影響を受けずに、指数の連続性が 保たれるのである。)
Ⅳ . その他
1. 公表、基礎情報の提供
(1)指数値
前日のJ-Stock Index= 400兆円÷20兆円×100= 2,000.00ポイント
新基準時価総額= 20兆円×(400兆円+2,000億円)÷400兆円= 20.01兆円
(400兆円+2,000億円)÷20.01兆円= 2,000.00ポイント 新基準時価総額 =
旧基準時価総額 × 前営業日の時価総額 ± 修正額 前営業日の時価総額
・ J-Stock Indexは東証が算出する株価指数である。
・ J-Stock Indexの指数値は、東証相場報道システムを通じてリアルタイム
(15秒間隔)で全国の証券会社、報道機関等へ配信している。 (2)基礎情報
・ J-Stock Indexに係る日々の基礎情報(基準時価総額、算出対象の指数用 株式数等)は、「Tokyo Market Information」において有償による情報提供を行ってい る。
2. 利用許諾
J-Stock Indexの算出、数値の 公表、 利用などJ-Stock Inde xに関する権利は東証が有している。このため、J-Stock Indexを使用し て、ファンドやリンク債などの金融商品を 組成・売 り出す(相対契約によるオプショ ン、スワップ、ワラントなどデリバティブ取引の対象にする場合を含む。)又はデータ 提供する場合などJ-Stock Indexを商業的に利用する場合には、東証との ライセンス契約が必要となる。
3. 免責
東証は、株価指数の算出において、数値の 誤謬、電 子計算機の障害又は天災地変その 他やむを得ない事由が発生した場合は、そ の算出を 延期又は中止することがある。ま た、東証は、株価指数がいかなる場合にお いても真 正であることを保証するものでは なく、株価指数の算出において、数値に誤 謬が発生 しても、東証は一切その賠償の責 めを負わない。
4. 問い合わせ先
東京証券取引所 情報サービス部 商品企画運用グループ
E-mail:index@jpx.co.jp
以上